私的にはまったくノーマークで、リアル兄が突然買ってきたのをなんとなくやってたら
いつの間にかずどんとドハマリした自由度の高い洋ものアクションPRG。
というのもコレ、箱の表デザインがやたらにシンプルで
ぱっと見た目どんなゲームかさっぱりわかりませんし
裏を見てもやる前から何やら重そうな事が短く書かれてるだけで
何をするゲームなのかマジでまったくわからない。
あと関連した会社の説明なのか視力検査かと言わんばかりの小さい文字が
英語でびっちりだし、前知識がなければ誰も買おうと思わないでしょう。
まぁそれは『四の五の考えずとにかくやるがいい』という
自信満々でちょい空回りなメッセージとしてさらっと流していただいてOK。
要はいろいろできて綺麗で自由でリアルで濃いめのRPGだとでも思ってください。
あとリアル兄曰く『これ以上の自由度いるなら脳に直接ケーブルつなげ』だそうで。
さてまずこれ、アクションRPGと書きましたがそう複雑なアクションはなく
3Dの世界でたまに襲ってくる敵を武器で殴るか魔法を当てて倒すだけ。
ジャンプも回避も一応存在はしますがテクニックというほどのものはいりません。
敵もそう凶悪なのやこれこれこういう手順を踏まないと倒せないという敵も
レベルによりけりですが滅多に遭遇しません。
ただしこれ、常時視界が3Dで戦闘画面やエンカウントなどがなく
敵と遭遇したのがわかるのはBGMのみ。
何とかがあらわれたとかこれこれが数体とか一切表示されません。
気がつくと草むらにいた大ネズミに足をかじられてたり
同じく草むらから出てきたイノシシにどすんと小突かれていたり
気がつくと遠距離から飛んできていた野盗の矢が
あちこちに刺さっててビビるかもしれません。
例に挙げるなら大物が出ずにマップが広大で時間制限もない
モンスターハンターみたいなものと思って頂ければわかりやすいかも。
しかしモンハンほどテクニックもいらず、魔法も購入すれば自由に使え
MPもほっとくと勝手に回復したりするので回復魔法さえ覚えていれば
そうバリバリ死んだり死にかけたりはしませんのでそのあたりはご安心を。
さて、一見してそう難しくなさげなこのゲームですが
まず始める前に自分の分身たるキャラクターを作成せねばなりません。
これが『大好き!』という方も『え〜?そんなのめんどい〜』という方もおられるでしょうが
そのどちらの方にもまず言っておくことが1つだけ。
最初に書いた通り、これ洋ものです。
最近あまり誤差も変わりもないように見える洋と和ですが
ここでキャラを作るに当たってその差を冬場の静電気のごとく
いきなりばしっと痛感する事になるやも知れません。
まず決めるのは名前、種族、性別、少し後でスキル(職業)も決めます。
それから細かいところで顔(の鼻、口、眉、額、顎などのパーツ)などなど。
名前の入力法もちょっと特殊なのもさることながら
カルチャーショックを受ける事になるのはまず確実に種族と顔でしょう。
えー・・なんというか、単刀直入に言うと超濃い。
どんなのかはやってみてのお楽しみですが
肌が緑で牙むき出しのオークや目の付き方が昔のSFみたいなダークエルフ
そのまんまリザードマンやそのまんまライオン人間みたいなのが
あまり嬉しくないビジュアルで男女で作れちゃう。
一応年齢の設定もできますがバーで調整するだけで明確な数字は出ませんし
基本的に体格や動作はどれも一緒でたくましいので
日本で培われた感覚をある程度捨てなければやってけないかもしれません。
短く書くと『萌え、アニメ、少年少女、イケメン不可』とも書けます。
・・というかこちらの世界観なのでしょうが私が確認した限り
この世界に未成年は存在しませんでした。
酒を飲むくらいの大人や老人は男女ともにたくさんいますが
それ以下の未成年、少年少女、赤ん坊とかがまったくいない。
まぁ別にそんなの気にしないというなら支障はありませんが
マイキャラは美少年で格好良く、もしくは若くて可愛くないとイヤという方は
そこそこの妥協と脳内変換能力が必要です。
でも悩んだり考えたりするのが面倒ならランダムで顔を作成する機能もありますので
あまり悩まずぱぱっと気持ちを切り替えてやっていきましょう。
しかしやっぱり日本のゲームしかやってない方は
最初に作成画面を見た時はビビると思われます。特に顔は。
でもいくら顔を細かく設定してもマイキャラをそんなドアップで見る機会は
その作成する時だけですのであまり気にする必要はないと思われます。
そして顔やら何やらを作成したらいよいよゲームスタート。
・・と、思ったらなぜかいきなり牢屋の中です。
自由度が売りとか書いてあるのに何だこの有様はと思われるでしょうが
この先のチュートリアルを終えここを脱出して初めて自由になれるので
それまでちょっと薄暗い所をウロウロするハメになりますがぐっと我慢です。
ちなみにチュートリアルを終えて外に出る前にもう一度キャラを設定し直す事ができるので
そこでセーブをしておくと便利かも。
ちなみにセーブはどこででもできオートセーブ機能もついてます。
たまーにあるフリーズの安全対策かどうかは知りませんが。
そして色々やって牢から外に出たらもう本当に自由。
偉い人に届け物を頼まれたような気がしてもそんなのほっぽって
そこらに生えた草を摘んで調合したポーションを売ったり家を買ったり馬を買ったり
野営地にいる山賊を襲撃して身ぐるみ剥いで捨て値で売ったり(合法)
遺跡に入って宝箱あさるのと同時に野盗をしばき倒し
身ぐるみ剥いで値段交渉して売ったり(合法)
街中の本棚や戸棚をあさって盗賊ギルドに売りさばくも自由です(大半の場合違法)。
とまぁいくら自由とは言え悪事(殺人、盗み、不法侵入)をはたらくと指名手配されたり
とっ捕まって牢屋に逆戻りなんてこともありますのでご注意を。
まぁ無難な生活を送りたいのなら時々そのへんの人達から舞い込んでくる
探索や調査などの依頼をこなすのがよいのですが
しかしその依頼も気に入らなければ無視もでき、ほったらかして他の事をするのもOK。
とにかく何をしても自由です。
闘技場でチャンピオンになったり戦士ギルドのマスターになったり
魔術師ギルドのトップになったり盗賊ギルドや闇ギルドのごにょごにょ(未確認)
になったりするのそれ全部制覇したりするのも自由。
が、最初に依頼された皇帝さんからの仕事をこなすと
何だかワケもわからず怒濤のように流される場合があるので
そのメインクエストと呼ばれる皇帝の後継者がらみの話は
届け物をした時点で止めておくのが吉かも知れません。
あと気になった、もしくは思いついた点を簡単に書くなら以下の通り。
○グラフィックが本当に綺麗で本当にその世界に行ったような気分になれる。
○防御力はないけど服が数種類あって簡単なコーディネイトができる。
○入手できる物は草1つから装備にいたるまで何でも持ち上げたり置けたりする。
○MPは自動回復なので回復魔法さえあれば滅多に死なない。
○その気になれば素手でも攻撃可能。
○カメラの切り替えが主観とキャラ入れた状態の2つあるのが親切。
○経験値は存在せず、メインスキルというのを上げる事によってレベルが上がる。
○そのスキルの上げ方も面白い。そのスキルに関係した行動をすればするほど上がる。
○難易度はいつでも調整可能。セーブもオートセーブ中以外であればいつでも可能。
●ただ剣や攻撃魔法などのスキルは生物に当てないと上がらないので少々面倒。
●攻撃魔法は自分で狙って当てないとダメで遠距離だと時間差があってちょいムズい。
●装備品で姿は変わるけど、誰でやろうとみんなガニマタ気味。
●セリフはフルボイスだけど全英語。字幕はついてるけど字は小さめ。
●ハマると時間をごっそり喰われる。
●たまに予告無しにグロイものが落ちてる。(人骨、死体、腐乱死体など)
●当たり前だけど犯罪行為にやたらきびしい。
盗み、民間人の殺人は元より人の馬に乗る、人の家に入るのも違法。
戦闘中にまちがえて一般市民、もしくは衛兵なんかを斬ってもダメらしい。
●小さめのバグが多め。
●洞窟や遺跡などのワナの中にはレベルが低いうちにかかると即死する物がある。
●お金が貯まりにくい。ただ裏技としてアイテム増殖が存在します。
とまぁ色々ありますがそんな中でも私的に一押しなのが、物を動かせるという点。
最初所々でフォークや水差し、皿などの日用品が拾えますが
これは実際の使い所がなくただどこかに置くだけのインテリアとして使用する物で
自宅を買った後テーブルなどに置くことができるのです。
(一応野外や街中の箱の中などにも置けますが、なくなる可能性があるそうです)
これはゲーム本体としては必要ない機能なのですがむやみに楽しい。
しかもその無意味な行為は草一本から果物食べ物、武器防具本や巻物
食器、服、ほうき、宝石にいたるまで手に入る物ならなんでもできる。
(一応倒した敵の死体なども動かせますが、大きいのは部分的にしか動きません)
たとえば家の中を本や雑貨だらけにしてリアルに散らかしたり
人骨(頭蓋骨、肋骨、腰骨などちゃんとパーツである)だらけにしたり
家の本棚に本を並べる作業に熱中してしまったり
手に入れた武器防具をあちこちに並べてコレクション気分を味わったりできる。
(ただ鍵とか指輪などの小さい物は絨毯の上で落としたりすると
絨毯の下に隠れてしまう場合があるのでご注意)
ちなみに敵も急な坂の上で倒したりすると
死体がザザーっと坂を滑り落ちていったりします。
ただ死体から戦利品が取れるのでちょっと慌てますがそれもご愛敬。
水の中で倒すと死体が水面にこぷんと浮かび上がり
水面に落とすとドブンと音を立ててから浮かび上がる。
そういった面ではこれ本当に良くできてます。
が、その良くできてる反面バグも少し多めです。
そう致命的なものは今のところ遭遇していませんが
クエストでもらったイベントアイテムがそのまま居座って捨てられない。
倒した敵がそのままの状態で死体扱いになる。
入っていい扉が入ると犯罪扱いの表示になってるなどが存在します。
ですが洋ものテイストの絵が気にならないというのならコイツはオススメ。
セーブや難易度調整はいつでもできますし、何かを強制されることは少なめです。
とにかくこのゲーム、リアルと無駄と綺麗さと自由な感じがほどよく混ざって
ゲームをしているという感覚すら忘れそうになる代物でしたので
たまには一本道でない珍しいゲームがしてみたいなと思われる方はどうでしょう。
箱を見ても何のゲームなのかさっぱり感でちょっと損をしているゲームですので・・。
あともしかすると外見以外でも悩むかも知れない
キャラ作成のためのなんとなく講座でも書いておきます。
ここに。
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