8. しょうがないツンドジ

「皮もダメ、鱗もダメ、歯もダメなら体液もダメ。
 まったくもーここの世界の生き物ってなんでこんな勿体ないやつばっかりなワケ?」

などとぶつくさ文句をたれる前をバージルはずんずん無視して歩いていきます。
結局あの大落下の後やっぱりどっちもケガ1つしませんでしたが
やっぱりどこか剥げないかとリバイアサンをしつこくつつき回した誰かさんのおかげで
かなり余計な時間をくってしまっていました。

「逃げるネコ(メラルー)でさえ何か1つくらいは残して逃げるってのに
 需要をわかってないというか食物連鎖を無視してるというか・・あいた」

などとぶつくさ言ってると前の青が急に立ち止まりぼんと軽くぶつかります。
それはこっちを一切見ませんでしたがなんとなく怒っているのだけは伝わってきました。

「?どしたの。上で何か上手くいかないことでもあった?」

いえそれはありません。現にさっきものすごくいい方法で弟を排除したばっかりです。
が、問題なのはこれ以上巻き込まないつもりでいたコレが
なんの因果かまた一緒にいるハメになってしまったことです。
地上ならまだ戻れる手立てはあったかも知れませんがここはもう塔の地下。
上にある塔より広くて仕掛けが複雑でとても放置して行ける気がしません。
ひょっとしたら『適当に歩いてたら帰れた』とか言い出すかもしれませんが
その途中でまた妙な事をされた場合、迷惑を被るのはおそらく自分でしょう。

いた方がいいのか、いない方がいいのか。
いやいたらいたで疲れる時もあるけれど結果的には便利だし
いなかったらいなかったで非常識な事をやらかしそうだし・・
・・ん?だとするとその場合・・いた方がいいのか?
いやしかしそうすると次に愚弟に会った時言い訳が面倒だし
ゴミ(ジェスター)に遭遇した場合の対処法も考え直さねば・・

「おいってば」
「んが・・!」

などと考えていると頭のてっぺんの髪をひとふさ引っぱられ
バージルはへんな声を出してぐぎっと首が曲がりました。

ッ!・・だから貴様はなぜそうも唐突に・・!」
「だからさっきから何回も声かけたんだってば。なに、まーた考え事かなにか?」

そうだよ!テメェのその剥ぎ癖と計画性のなさと無神経さに困り果ててるんだよ!
とか面と向かって言いたかったのですが、そんなつもりのまったくない顔と目を見ていると
言おうとしていたことが頭から煙のように抜け出ていってしまいます。
バージルはもう色々とめんどくさくなってきました。

「・・・・・・やめだ。くだらん。
 こんな事で脳を使うよりも一ミリ一歩でも先へ前へ進んだ方が遙かに有益だ」
「あ、なーんだ。今回は自分で解決しちゃうんだ」
「・・なんだその不服そうな言い方は」
「いやそうやって悩んだ時に何か言ってあげると
 ちょっといい顔してたもんだからさ」

バージルは一瞬ぎょっとしたように目を丸くし、慌てて背を向けました。

「つ、つまらん事に気を回すな!とにかく出口を探すぞ!」
「別に照れるこっちゃないでしょ」
「照れていない!」

とか言ってる間に半端な開き方をした扉にガンとぶつかり
顔に縦線をつけたバージルはしばらく遠慮のないハンターさんから
遠慮なく笑われる事になりました。

ともかくそんな緊張感のまったくないまま
彼らの行き当たりばったりな行軍は再び幕を上げることになったのです。



塔の地下だといわれたその場所は実質塔本体よりも広くて複雑で
誰もいないのに何でこんな大掛かりなものが必要なのかと思えるほど
そこは不思議な施設と場所と物でいっぱいでした。
そしてその一つが2人が最初に入ったその部屋です。

「えぇ!?食料保存庫!?」
「・・もちろんここに住まう連中の観点からしての話だが
 そこにつるされているのがそうなるらしい」

結界にはばまれ巨大なクモが出て来たその薄暗い部屋には
クモの巣があちこちにあるクモ専用の部屋かと思いきや
場所の名前は食料保存庫(南)。
見るとクモの巣だらけの部屋のはじには人間くらいの大きさと形をした
糸にまかれた何かがいくつもぶら下がっています。
もうだいぶカンを取り戻したバージルが大きなクモの攻撃を避けながらさらに続けました。

「攻撃時に吠えるのとは違い
 捕獲を仕掛けてくるタイミングは目視でなければ確認できん。
 もし絡め取られたなら力ずくで脱出しろ。生きたまま食料になりたくなければな!」
「うへぇ・・あ、で、この腹から出てきたちっこいのは?」
「!馬鹿!それは・・!」

でっかいクモを倒した後に出てきた小さくて白いクモを
レイダはまったくためらいもなしに一匹ひょいとつまみ上げました。
が、それはそれ自体に攻撃力はないのですが
それは小さくてもやっぱり危険な生き物です。

パン!
「あいた!?」

それはつまみ上げられた状態からぴたっと手に張り付き
爆竹みたいな勢いで爆発しました。

「とり付いて自爆するタイプだ!よって素材不可!拾うな!」
「・・ぐぬ〜・・徹底してるなぁ」

大きい方は溶けてなくなり、小さいのは飛びついてきて爆発か自然消滅。
砂にならないのかと思いきや、やっぱりここの連中は後に残らないエコ仕様なようです。

そうして文句を言いつつも残った大きいクモを片づけ
終わったかと思ってレイダが武器をしまおうとした時
バージルがじーっと地面を見ながら幻影剣をばしばし飛ばしているのに気がつきました。
そこにいたのはさっき倒した大きいクモが残した例の子グモです。

「?なにやってんの」
「・・見てわからんのか。退治しておかねばいつの間にか飛び移られて厄介だ」

しかし幻影剣は発射されるまでにちょっとした時間差があるため
チョロチョロと地面を動き回る白グモにはなかなか当たりません。
しかもそうこうしているうち数匹に壁際まで追い込まれ
バージルは軽くしまったと思いました。

が、ぴょんとこちらに跳ぼうとしていた一匹が空中で急にぱかっと半分になり
残った数匹もその上をすたすたと歩く人の足で次々に潰されていきます。

「・・うぅ・・もったいないなぁ。
 拾えれば拡散弾にでも加工してあげられるのに・・」

などと言いつつ平気で虫を踏みつぶすのもどうかと思いますが
さすがに慣れている人の感覚は違います。
バージルとしてはあまり触りたくなかったので助かったとは言えませんでしたが。

「・・大きかろうが小さかろうが考える原点はやはりそこか」
「そりゃあもう。そうして生活してきた身としては無駄なものなんて1つも・・」

と言いかけて見た視線の先にあったのは、天井から吊されたここでの食料らしきもの。

視線を追ってそれを確認したバージルは黙ってその鎧のはじをむんずと掴み
『え、ちょっと、別に食べないから中見るだけでもいいじゃん』とかいうのを無視し
あらん限りの力を駆使してそれをその場から引きずっていきました。



そうしてクモの部屋を抜けた先は地下とは思えない広い場所。
そこはなんでも光のパズルを解いて結界を壊すだけの場所らしく
だだっ広い場所の意味はあまりないようです。
そこでは答えがわかっているのにバージルが仕掛けを壊し間違え
一回だけ黙ってリトライした以外はとくに問題もなく先へ進み
その先にあった長い道で矢を射ってくる悪魔の攻撃をかわして走り
やっと走り抜けたと思った先でなぜかゴウゴウと壁際で刃の回っている
妙な通路に出てしまいます。

「・・客が少ないわりに変わった作りしてるのね。ここ」
「俺が設計したわけではないが、足止めにしても面倒で物好きなのは確かだ」

それからゴウゴウと動き続ける刃の通路をぬけた先は
これまた無駄に広く、そして恐ろしいくらいまでに空間を無駄に使用した地底湖でした。

「おうわ〜・・これまた贅沢な・・」

地下とは思えない高さの空間に大量の水の流れこむ湖。
大きな像や高い柱にかなりの人が通れそうな広い通路。
ちょっとした神殿のようなようなそこは誰も来る人がいないのだろうに
なにもそこまでというくらいに贅沢な空間で構成されていました。

「こういうの見たことないってワケじゃないけど
 これだけの広さがあって誰も利用してないのがまた勿体ないよねぇ」
「だが塔を起動させなければ俺達の目にすらふれる事はなかった。
 とは言え、本当に必要なものはこの広大な施設のほんの一部に過ぎんがな」
「ふぅん。偉い人とか凄い人の考える事ってわかんないね」
「・・・・」

そりゃお前は剥ぐか食うか使うかしか考えてないからだろうと思いましたが
バージルは黙っておきました。

「で、いくつか道はあるみたいだけど、ここからどう行くの?」
「・・確か・・」

たしか滝の流れる洞窟は突き当たりで鍵が必要だったはず。
だとすると残るはカラフルな模様のついた扉です。

「こっちだった・・・・ような気がする」
「オッケー、じゃあそっちで」

ちょっと疑問系が入ったのにレイダはまったく躊躇ありません。
迷った所でどうせ進むのに変わりないのだし間違っていれば引き返せばすむ話なのです。

そうしてまたゴウゴウと刃の回っている通路に出くわし
刃の向こうから矢を射ってくる悪魔に落ち着いて幻影剣をいれ
ちゃんと排除してからその刃の横を通り過ぎようとし
・・たのですが、バージルだけがちょっと目測を間違えて刃に当たりました。

「え、ちょっと大丈夫?」
「・・問題ない!」

しかし見えてる物になんで当たるんだと思いつつしばらく見守っていると
バージルはちょっと進んだ所でまた円形の刃とクラッシュしました。
どうやら不規則に刃が並び視界が悪いのも手伝って彼にとっては避けにくいようです。

「・・あのさ、もしかしてヘタに遠くを見て歩くより
 自分の足元だけを基準にして歩いた方がいいんじゃない?」
「・・?」

不信に思いつつも足元と刃の距離を意識しながら歩いてみると
さっきまで避けてるつもりでも当たってしまっていた刃が不思議と当たらなくなりました。

「お、いけた。レイアとの攻防がへんな所で役に立った」
「・・レイア?」
「飛べるんだけど地べたをよく走る緑色の竜。
 図体がでかくてよく突進してくるから間合いの取り方とかはそれで覚えたの」

でも棘を取ろうとして乱獲しすぎてクックと値が同じになったから今は自粛中。
などとよくわからない事で楽しげに話すハンターさんの後ろに
15m強はあろうかというトゲトゲした怖い顔の生き物が見えたような気がしましたが
バージルは気のせいだと思うことにしました。

でも実際彼女の着ていた鎧はその竜の素材でできていたので
気のせいだとも言い切れなかったのですが。

そうしてカラフルな扉をあけ、回転刃のある通路を今度は当たらず進むこと少し。
出た先はまたあの食料保存庫です。

「手数はそう多くはないが油断はするな」
「しないわよ。こんな大きいくせにランポスみたいな動きするヤツ」

ものの例えはわかりませんがとにかく油断するつもりはないようです。
というのも大きいクモは大きいクセに妙に軽快で
そこにいたと思ったらもうおらず
遠くにいたと思ったらかなりの距離を一発で跳んで来るのです。
でも跳びかかって来る時はまだ事前に声を上げるからマシな方で
問題なのは複数を相手している時に黙ってやってくる・・

しまった・・!」

と思ってる先からバージルはどこからか飛んできた糸に拘束されました。
これはほとんど音がせず画面外からやられるとまず回避ができないのです。
しかし悔やんでいても仕方ありません。
次の攻撃をされる前に力ずくで拘束を解かなければ
頭から食われなくてもどこから攻撃されるかわかりません。

そう思ってぐるぐるに巻かれた腕に力をこめていると
ふいに後ろからぐいっと引かれ、背中でぶちぶちっと音がして
身体が急に自由になりました。
何だと思ってふり返ると、剥ぎ取り用の大型ナイフを腰に戻し
次の瞬間巨大な剣に手をかけてクモを叩き斬ろうとしているハンターさんが見えました。
しかもさすがに剥ぎ慣れているのか背中をさすっても
コートの糸1本すら斬られていません。

バージルはほんの一瞬だけ笑みを作ると
素早くベオウルフを装備して近くにいたクモに殴りかかりました。
そこは1人だと捕まった時のリスクや不安などがあるのですが
さすがに獲物が2つでウロウロされるとクモの方も困惑するのか
それからはあまり糸を飛ばされる事もなく駆除は楽に終わりました。

といっても一方は鎧ガチガチで怖そうなニオイ(レイア臭とクシャル臭)がしたので
嫌がられただけなのかも知れませんが。

「・・・にしてもあんな頑丈なクモの糸さえも残らないなんてズルイ」
「思うにそれは自らの力を利用されないがための防衛策ではないのか?」
「あ、そか。そういう考え方もあるのか」

などと言いつつ2人で残った子グモを踏んだり斬ったりして地味に倒し
最後に身体にくっついてるのがいないかを確認しあって戦闘終了です。
そして祭壇のような所にあったアイテムに手を伸ばそうとした時
バージルはなぜか立ち止まって背中に手をやり
何か言いたげにちらっとレイダの方を見ました。

「?あぁ、上手くやったから切れてないよ。尻の所はちょっと見えてるけど」

などと言われバージルは慌てて飛び退きそこを押さえましたが
どれだけ触ろうが身体をひねって確認しようが異常はまったくありません。
まさかと思って視線を戻すとにーと笑ったその顔にはハッキリ『冗談』と書いてありました。

「・・〜〜〜!!
「わー!ひっかかったひっかかった!きゃほー!」

貴様は小学生かと思うまもなくレイダは走って逃げました。
バージルは一瞬追いかけようとしてずざっと踏みとどまり
祭壇にあったアイテムをひっつかんでからダッシュでその後を追っかけました。

本当はちょびっとでもお礼っぽい事を言いたかったのですが
彼が素直にそれを言えるのはもっと先になりそうです。




そうして追いかけている間さっきの助言を忘れて走ったため回転刃にひっかかること数回。
湖の前でやっと追いついたころには
バージルはボス戦の時よりもボロボロになっていました。

「・・・いや、そこまで必死にならなくても置いてったりしないんだけど」
論点が違う!そもそも危険地帯があることを知っていながら遊ぶな!」

などとやりつつ滝の中にあった洞窟へ入り薄暗い中で悪魔と戦闘をし
その時のオーブでドジった分は回復できたでまぁいいとして
その洞窟内の戦闘後、またちょっとした問題が発生しました。

「・・しかしあの黒くて鎌持ってるヤツ
 黙って座ってるだけなら行商のオッサンと間違えそう・・って、アレ?」

戦闘を終えてふと気がつくと、さっきまでそこにいた青いコートが見当たりません。
ざっと前後を見回しても薄暗い洞窟が続き時々水滴の落ちる音がするくらいです。
しかしよく耳をすますと道がないと思っていた少し奥まった所で
何かが飛んだり跳ねたりすべったりするような音が聞こえてきます。

音をたよりにそこへ行ってみると
そこは暗くて見えませんでしたが下が急な坂になっていて
キラキラ光るコケか石に囲まれた場所がありました。
落ちないように慎重にのぞいてみると
そこは急な坂はあるものの階段や足をかける段差などがなく
調べるつもりが滑り落ちちゃったのだろうバージルが
坂を蹴って上がろうとしている真っ最中で、ようやく上がれそうだったその時
のぞいていたレイダとタイミングよく目があいました。

「「あ」」

ずるびたん! ずずずずーーー

せっかく上がれそうだった所を見事に踏み外し
顔面からコケたバージルは地味な音を立てて滑り落ちていきました。
しかもそれっきりうんともすんとも音がしません。

「・・・・・。・・ゴメン。悪かったから上がっておいでってば」

その通路の片すみにあった光る場所にどんな意味があったのかはわかりませんが
彼がそのジャンプ苦手な人ホイホイみたいな場所から出てきたのは
レイダが根気よく説得して30分ほどたったころの事でした。




ガコン ゴゴゴゴー

まぁ途中で色々と無意味なこともありましたが
洞窟の突き当たりにあった意味ありげなレリーフにさっき手に入れたアイテムをはめると
それは上へとスライドし奥からちょっと豪勢な扉が出てきました。
そうやって仕掛けに守られているということはそれなりに重要な扉のようですが
その扉を開ける以前になぜかまたバージルの動きが止まりました。

この先にあるのはいわゆるボス戦です。当然1人より2人の方が効率が良いでしょう。
しかしです。いくら効率がよくても一気にしとめられなかった場合のアレが困ります。
1人ならあまり気にしなかったでしょうが今は困ります。
体力的にはもちろんですが精神的にとても困ります。
なぜかと言われれば斬りかかられるでしょうが彼としてはとにかく困るのです。

「?どしたの。先行かないの?」
「・・いやこの先は、その・・・だな。あれがいて、あの・・何だから・・」
「???」

今までになくしろどもどろになるバージルにレイダは首をかしげますが
この先に彼が言いにくいものがある事だけはなんとなくわかりました。

「・・んー、よくわかんないけどここで待ってようか?」
「そ・・・・うだな。・・うん。そうしろ。ここで待っていろ」

言うなりバージルは素早く扉をあけ、トイレに駆け込んだような勢いでそこを閉めました。
何が何だかわかりませんが待っていろというなら待つだけだと
レイダはその場にどっかと男らしく腰をおろし、がしがし武器を研ぎ出しました。

そしてしばらくそうしていると中から何かの笑い声やバリバリという電気を発するような音
あとなんか必死そうな足音とかが聞こえてきました。

「・・様子からして弟じゃないみたいだけど・・何やってるんだろ」

電気みたいな音がするからフルフルかなとか思っていると
しばらくしてバージルはひどく疲れたような顔をして戻ってきました。

「あ、どうだった?ケガは・・あんまりしてないみたいだけど」

すると軽く肩で息をしていたバージルは額の汗をぬぐいながら

「・・・・・・・危なかった」

とだけ、心底ホッとしたように言いました。
でもケガはあまりしていませんし死にかかったような様子もありません。
しかしレイダは何がとは聞きませんでした。なんとなく空気を読んだからです。

「え〜っと、んで?これからどうするの?中に扉とか通路とかあった?」

するとバージルははっとして中へ戻り
少し向こうの崖にあった扉を蹴り開けて出てきたかと思うと
その先で何かを掴み、また走って転がるように戻ってきました。
どうやらそこで次へ進むための鍵を取ってきたようです。

そうしてバージルはアイテムを片手に肩で息をしながら
どこか恨みのこもった声でこう言い出しました。

「・・・貴様には・・理解できんだろうが・・1つ言っておく事がある」
「?うんなに」
「以前なら気にもしなかった事がこのような大事になり
 このような事で必死にならねばならなくなったのは誰のせいだと思っている!!
「・・はい??」

それはかなり個人的な事な上に逆ギレだったので確かに理解できませんでしたが
彼はそれだけ言えたのが満足だったのか、ふんと息巻いてさっさと行ってしまいました。
残ったレイダは何が何やらわかりませんでしたが元々長々と気にする方ではないので
数歩歩いて悪魔に遭遇するころにはもうすっかり忘れていました。





1人だと気にならない事が2人だとごっつい気になった話。
ちなみに死の抱擁は魔人化使って全力で逃げたそうです。
というかそれだけのためにゲージを温存していたそうです。
力の使い所を間違ってる。

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