元々PSPであったものを移植したらしいダンジョンRPG。
まず見た目のファンシーさにゆるめのRPGを連想させられますが違います
騙すつもりはないのでしょうが騙されちゃいけません。
見た目は萌え系に見えるこれ、ネット上でもよく言われていますが
ちょっとゲームに深い人ならご存知のウィザードリーに近いやつです。

はいここでうげぇと思う人と何それ?と思う人で年齢がバレそうですが
とにかくウィザードリーとは昔あった渋めのダンジョンRPGで
よくできたシステムに少々カタめの難易度
あと明るいとは言いがたい渋めの設定とか
蘇生に失敗したら二度と生き返らないとか
街とか会話とかイベントとかキャラとかの何よりも
穴蔵を這い回ることが最優先されてたやつです。
(最後のは私的なアドリブです)
私もかつて一作(コズミックフォージ)だけガジガジにかじりましたが
噛めば噛むほど味の出るスルメみたいなやつでしたよ。
本作もたぶんそんなかんじ・・かな。自信ないけど。

で、まずこれキャラメイクしたり元から作成済みなキャラを入れたりして
最大6人のパーティーを組むんですが、ここからいきなりちょっとした問題がある。
というのも人とか妖精とかどんな種族でもパーティーを組むことは可能なのですが
種族ごとの相性とかがあって、相性の悪い種族
例としてはエルフとドワーフなどでパーティーを組むと
相性が悪かった種族間で能力が数パーセントほど勝手に低下するようになってる。
簡単に言うと種族間に犬猿の仲とかその逆とかが存在するんですね。

その差はちょっと見えにくくてそのくらい気にしないなら別にかまわないんですが
その次に当たる問題が前衛後衛の攻撃手段問題。
前の列にいる人は普通に初期武器で戦えるんですが
後列の人は飛び道具などの射程が長い武器がないと防御か魔法を使うしかない。
でも魔法は最初からそうほいほい連発できるもんじゃないし
敵の数がたまにごそっと20体くらいとかもあったりで
飛び道具がない序盤は実質前衛3人で地味に頑張らねばならなかったりする。
まぁ言い換えると飛び道具が手に入ったら戦闘がぐっと楽になるとも言えますが
気の短い人はその最初で挫折しちゃうかもしれません。
楽になったとしても急に物理攻撃が効きにくいのとかに遭遇したりしますし。
それも一応対処法は存在するんですが気づくまでの戦闘がちょいムズイかも。

それとここ、転職(学科転科)するとレベル1からやり直しになります。
なんじゃそりゃー!と思われるかもしれませんが私的にはこれはこれで必要でした。
覚えた魔法は忘れませんし上がったHPMPは半分に戻されますが
レベルを地道に上げて行くよりレベルの上がりやすい範囲内でレベルアップを繰り返す方が
HPMPの成長は楽。上がりやすい学科にしているとさらに楽。
これを何回か繰り返さないと充分なHPMPを得られませんでしたし。
(ウィザードリー経験者なら苦にならない・・かな?)

さてそろそろ説明がめんどくさくなってきたので
他の細かい不満やフォローや満足点を簡単に書くと以下の通り。

●戦闘や絵がPS3にしては地味気味。まぁこれは元PSPの容量上仕方ない。
●敵が複数いるとなぜか攻撃指定ができない。
 たとえばスライムが3匹いたとすると3匹のどれに攻撃がいくかがランダム。
●街とか拠点間の移動魔法がなく、隣街に行くならダンジョン内を地道に歩いて通るか
 ダンジョンに入ってワープ魔法を座標指定して使わないといけない。
 でも一応莫大な金を使えば道具でも移動は可能になります。
●魔法使いに適した種族が魔法使いになれなかったりする。
 でも一応そのフォローになる学科があります。
●誰の趣味なのか回復量不明な回復アイテム(食品)がめったやたらと多い。
●同じく用途不明のアイテムが結構ある。でもたまに必要なのも紛れてたりする。
●敵のネーミングセンスが小学生以下なのが紛れてる。
 気にしない人には気になりませんがちょっと緊張感に欠ける。
●慎重さや準備を重ねれば回避できるけど、ダンジョン内の罠がそこそこウザイ。
 踏むと方向を勝手に変えられる床。その付近にあるぶつかるとダメージの壁。
 歩くとダメージのある床。浮遊魔法禁止と同時に配置されてる落とし穴など。
●弱い防具の種類が妙に多く(制服、ブルマ、短パン、ジャージ、インナー)
 強い方の防具の種類を圧迫してる気がする。ちなみに装備に絵はない。
●特定の攻撃(魔法とか魔法属性のついた武器)でないとほとんど効かない敵がいる。
●アイテム入れがすぐ一杯になる。
 まぁそれはリセットと再開を応用すればすぐ解決しますが。
●お話的に最初は面白いけど最後の展開がどうも切れ切れ。
 いやべつにここで切らなくてもいいじゃんと思う所で切り
 そこからさらに妙な続きがあってなんか不自然。
●合成は楽しいけどちょっと不便なところも。
●種族間の相性は合体技を使っていくと上がるらしいけど
 かなりの数こなさないといけない上にパーティーを組み直すとリセットされるらしい。

あと私的に楽しかったのは以下の通り。

○外見は一度設定しても後から自由に変更がきく。
○ただただ萌え系かと思ってたけどそうじゃないパーティーもちゃんと組める。
○たまに『こんなん勝てるか!』と思う敵もいるけれど
 それが普通に、もしくは楽に倒せるようになった時の爽快感といったら。
○合体技が地味だけど地味な戦闘内ではそれなりにかっこいい。
○使用キャラがひんぱんに喋る。でもたまにうるさくもある。
○ゲームとしての難易度は低くないけどそれなりな救済処置はある
 (自動浮遊のアクセサリーとかラグナロクとか魔法壁とか)。
○ない頭脳をフル回転させいろんな学科を駆使して強いキャラが出来た時の達成感がよい。
○ルオーテ。

あれ、マイナス面の方が多いや。
ちうか私的にこれクリアした理由は最後の項目に惚れたってだけなんですが
まぁゲームする理由なんて人それぞれのそんなもんで・・・すよね。

あとこれ、萌え系の絵が受け付けないって人でも大丈夫だと思います。
そうじゃない絵もある程度は選択可能ですし
そういう人を狙ったゲームでもなかったですし。


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