「(砂糖五杯入りのミルクコーヒー片手にふんぞりかえって)
それにしても毎度のことだが・・納得いかねぇ」
「(ココアすすりつつ)は?何が?」
「そこのクソ兄貴・・いや今はオレより若いからクソガキか。
そこのクソガキはオレの道中の細かい苦労をよそに
涼しい顔してオレの先を行って、あげくいつもいつもいいところばっかり
平気な顔してかっさらって行きやがる」
「・・・(ホット紅茶すすりつつ新聞に目を通しながら悠然と無視)」
「・・・しかもちゃんと生き延びてきちんと生計を立てて自活してる弟を
これだけ生意気な態度でシカトできる根性ってのは
一体どこから芽生えたんだかな。とても同じ腹から生まれ出た兄弟とは思えん」
「・・・?そう・・なのかな?(部分的には結構似てると思うけど)」
「いいか少年、経験を重ねた大人の視点から忠告してやるが
こんな若いうちから根性のヒネたヤツとは関わり合いにならない方が身のためだ。
隣を歩くか近くで息をするだけでも性格が曲がる」
「・・・・(だから自分はどうなんだよ自分は)」
「負け犬がよく吠えるというのは聞いた事のある話だが・・
勝った犬でもよく吠えるというのは初見だな」
「・・・・テメェ・・・・」
「コラコラコラ!こんな所で物騒な物を振り回そうとするな!
ほら、みかんむいてやったからさっさと機嫌なおす!」
「オレはガキか」
「さっきからむけなくて何個か握りつぶしてイライラしてたろ。いらないのか?」
「・・・・(無言で受け取って丸ごと食う)」
「・・(鼻で笑って)大人が聞いて呆れる」
「バージルさん!!」
「・・・(ちょっとビクッとしてさっと目をそらした)」
「・・チ。コイツに弱い所だけは同じとは・・・泣ける話だ」
「(ムッとしつつ)甲斐性なしの貴様と一緒にするな」
「・・ほう?ことごとくオレに負けてる分際でまだそんな大口が叩けるのか?」
「いくら勝ち進んでいようが脳の進歩が追いついていないような奴には
大きかれ小さかれどんな口でも自由に叩ける」
「・・どこまでも口の悪いガキだな・・!」
「あーもう!!
いい加減にしろ2人とも!!
なんでそうどっちも口を開けばどっちもどっちな事ばっかり言い合うんだよ!」
「こんな歳を食っても進歩のない輩と一緒にするな」
「若い頃から性格の暗いヤツに言われたくないな」
「いいや同じだ!確かにちょっと違うかも知れないけど
そうやってどっちも絶っっ対譲歩しない性格は一緒だ!
どっちもどっち!どんぐりの背比べ!目くそ鼻くそ!」
「・・・オマエ・・・勢いで非道くないか?」
「・・・・・(結構傷ついた目)」
「え?あ・・ゴメン!今のは言い過ぎ!
いやホラ、性格が悪い方へねじれてないだけバージルさんの方がマシだから!
一緒にしてごめん!だから落ち込まないで!」
「・・オイちょっと待て。オレへのフォローはなしか?」
「なし!バージルさんの方がまだ若くて傷つきやすいし
どっちかっていうと悪いのは先に仕掛けてるダンテさんの方だろ!
それに性格がひねてるのもダンテさんの方が上・・」
「・・・(イスから無言で立ち上がる)」
「・・・(素早く反応してジュンヤの腕を掴み背後に隠す)」
「わ?!ちょっと・・!」
「・・・・・そいつはオレの相棒だ。返してもらおうか」
「・・正直こんな悪魔と貴様がどんな関係であろうと知った事ではないが
腐っても俺の血族である貴様に目の前で妙な行動をされていては
さすがに黙認するわけにはいかん」
「ハ、血は争えないってヤツか?それとも・・・未来の母への愛ってやつか?」
「
黙れぇ!!」
「ブラック!!止めろーー!!」
「(さっきからずっといて黙ってお茶を入れてたけど
言葉に反応して絶対零度)」
ってな具合にこのメンツだとパワーバランスがとれてて
普通に一緒にいた場合、いいケンカが出来そうだなと・・思っただけ。
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