. しかし日本で作られた英語のシャツもどっこいな気配が


「なぁ少年、ニホン土産にTシャツを買ったんだが
 ここに書いてあるのはニホン語だよな」
「・・・・・。聞くけどそれ・・自分で選んで買ったのか?」
「いや、見つけたのはマフラーで買うのを強調したのはクイーンだ」
「・・その人選からして何かおかしいとか思わなかったのか」
「?なんだ?何か変な事でも書いてあるのか?」
「いや、確かに凄く事実でぴったりだと思う。
 けどそれは息子に限った話じゃないとも俺は思うぞ」
「??」



困った息子です

ってな字をでかでかと普通にプリントしてあるシャツを昔見たのを思い出したもので。





. 12番目にいる酒豪2名の話

「おや珍しい。いつも外で飲む君が今日は家で晩酌かい?」
「ホォーッホッホ!今日は見たい映画があるので在宅待機じゃ!
 そう言うおぬしこそ今日はバイトではないのかえ?」
「あまり連日で働いていると怪しまれるのでね。今日は家で大人しくしようと思って」
「そうかそうか。ではたまには付き合わぬか?おぬし確か上戸であろう」
「そうだな・・じゃあ少しだけ」
「ホォーッホッホ!付き合いが良いのは良い事じゃ!ほれ、たんと飲め(結構勢いよくつぐ)」
「・・焼酎?高い洋酒を飲んでいるのかと思ったけれど、案外好みが渋いんだな」
「ふふん、洋酒も高い酒も嫌いではないが、やはり一番美味いのは
 その土地で作られ郷土に似合ったその土地にある酒じゃろう」
「ははは。そうな・・の・・・(そのラベル見て固まる)」
「?(イカの足かじりつつ)なんじゃ」
「・・いや、今一瞬良いことを言うなと思ったんだけど
 たった今その気がなくなって、かわりに凄くらし過ぎると心底思ったところだ」
「??何をワケのわからん事を。酒はどんな物であれ楽しく飲めれば言うことなしじゃろう」
「ま、それは同感だけれど。ところで見たい映画というのは?」
「なんでもクサくてダルくてマンネリで制作費だけが莫大にかかり
 終盤に制作意欲の力尽き加減がありありとわかるつまらん映画だそうじゃ」
「・・私も色々な事を知ったつもりだが、やはり女心というのは未だに分からないよ」
「は?なんじゃもう酔うたのか?」
「いや全然。それとついでに聞くとこの焼酎を選んだのも味ではなくノリだね?」
「ホォーッホッホ!当前じゃ!選ぶならまず何事も面白いところから選ばなくてはな!」
「(つまみかじりながら)・・本当にらしい事だ」



本格焼酎  大魔王 

実在する酒です。
店で見た時真っ先にこの女帝の顔を浮かべて吹き出した酒。
あ、そういやピュアブルーってのもあったっけ。





. 家事担当の青と黒

「にんじんの切り方はこれでいいのか?」
「・・・(うなずいてジャガイモを指す)」
「(手にとって皮をむき始める)大きさは?」
「・・・煮物用・・・3p強・・・」
「(作業しながら)それと・・聞いていいか」
「・・・?」
「俺はまだその火を使うという工程をしていないが・・それはまだ俺には早いのか?」
「(鍋の味をみながら)・・・料理には・・温度というものがある・・
 先に作られた物は先に冷め・・・後に作られた物は温かい・・・」
「それは分かるが・・それが何か?」
「・・・料理には温度も味のうちに入るものがある。・・・温かくなければ味の落ちるもの。
 冷えていてこそ味のあるもの。一晩後に温め直してさらに味の出るものもある」
「・・言われてみればそうだな」
「だが食卓にはそれら全て同時に出す必要がある。先に温かいものが完成してしまうと冷めてしまうし
 後からできた冷えたものを温かいまま出してしまうのも都合が悪い」
「・・・・」
「食事の仕度というのはそれらの時間配分を考えて行う事が要求される。
 材料に火の通る時間、焼き色のつく時間、味付けのタイミング、盛りつけ時間
 それら全てを計算し最良の温度で仕上げ全て同時にそろえるには
 それ相応の経験が必要とされる」
「・・つまり俺にはまだ早いと?」
「とりあえず目玉焼きを皮一枚の中身半熟にし、白身のふちをこがさないようになってからだ」
「・・・・(目そらして)もうこがしていない」
「出来上がりが水っぽいのは却下だ」
「・・分かった。が、お前・・趣味の話になると突然口数が増えるな」
「・・・(ぴしと固まってぼんと元の骸骨に戻った)」



趣味になると性格が変わる派なブラックライダー。
でもやってみて分かるんですが、全ての料理をタイミングよく出すのは難しい。





. ダンテを見直すつもりで玉砕した話

「・・・・。・・今なんつった?」
「なんだ聞こえなかったのか?だから、オマエがオレの事を見直すには
 一体どうすればいいかって聞いたんだが」
「・・・・・え〜・・それはつまり俺がダンテさんの事を
『うわーすげぇカッコイイダンテさん見直しちゃったよー』とか言うには
 どうしたらいいのか・・って話なのか?」
「そうだが」
「・・・それ、本人にそんな事聞いてる時点で計画が破綻してるとか思わないのか」
「そりゃ多少は思ったが他の連中に聞いても妙な反応ばかりくれるから
 最終的にはオマエの所に直接聞きに来るしかなかった」
「ちょっと待て!まさかみんなにそんな事わざわざ聞いて回ったのか?!」
「あぁ。ボスには軽く睨まれた後に全力でシカトされたし
 バイパーはしばらく凝視して鼻で笑いやがるし
 デスライブラはフリーズしたまま動かなくなるし
 頼みのマフラーは大爆笑して会話にならねぇし・・」
「・・・うん。そうだろうな。んな事言ってる時点でもうダメ丸出しだし
 そもそもそんな事俺に聞いたって意味ないし」
「・・意味がない?」
「(目そらしながら)・・大体、俺ダンテさんに失望したなんて一言も言ってないだろ?
 それに似た感じはしょっちゅうあるけど、ちゃんと強いし
 ケンカはするけど仲魔は殺さないでいてくれるし、それにその・・・
 なんのかんのやってて格好悪い時も多いけど・・俺としては・・結構助かってるし・・
 カッコイイ時もたくさんあると・・・思うし」
「・・・・」
「な!?なんでそこで笑うんだよ!」
「ック・・いや・・悪い。まさかオマエからそんな事が聞けるとは思わなくてな」
「くっそ!やっぱり言うんじゃなかった!
 もうダンテさんなんか一生かっこわるいまんまで固定してろ!」
「わかったわかった。わかったから少し落ち着け。
 (頭撫でて)それにしてもまったく大したツンデレだなオマエは」
「そういうつまんない単語だけ速攻で覚えるな!!」



でも本物のツンデレがどんなものかは知りませんが。





. なかなか見れないけどトリが歩いてるのを後ろから見るのは楽しい

「ジュンヤジュンヤ!おれアヒルするアヒルアヒルー!」
「・・アヒル?アヒルって・・あの白くてクチバシの黄色い水鳥のアヒルの事か?」
「そそそう!アヒルアヒール!ジュンヤアヒルのシッポが好きだって言ってたてた!
 しっぽふるのかわいいって言ってたてたー!だからおれもそれやるやるー!」
「それはいいけど・・おまえアヒルなんて見たことないだろ?」
「ななないけどないけど!同じトリだからできるだろーってダンテがいってたー!」
「・・努力は認めるけど、あの人の事をあんまり鵜呑みにするのもよくないかと思・・」
「ジュンヤジュンヤ!おれアヒルアヒルー!(頭突き)」
「いてて・・わかったわかった。じゃあ見ててあげるからやってみな」
「(鳥声で鳴いて)やるやる!じゃあいくぞー!(と言って、くにとおしりふってから後ろを振り返る)」
「・・・」
「?(出来てないと思ってもう一回ぴことおしりふって後ろ見る)」
「・・・・・」
「??(再度ぷりとやってまた後ろ見るので出来てないと思ってる)」
「・・・・・・・」
「・・・(しゅーんとして)・・・ジュンヤごめん」
「(その頭抱きしめて頬ずりして)・・あぁもう・・かわいいなあこんにゃろう」
「???(ジュンヤごと首かしげた)」



アヒルのシッポは可愛いなと思いつつ書いた話。
あとコレ書いてる最中に顔がにやけてしょうがなかった。





. このゲームは狩りをするゲームだと散々言われてるけど

「・・肉を焼くのを手伝え?本気か貴様」
「うん本気。これってなんでか1人3つまでしか持てないから
 人手があると大いに助かるんだけど」
「ただの焼いた肉だろう」
「そう見えるけどこれは特殊な道具でしか焼けない肉なの。
 この道具だって手に入れるのに相当苦労して・・」
「・・・・・・」
「ちょっと!白けきった目で見ない!これはあたしの無駄と苦労と時間の結晶で手に入れた
 道具からしか出来ない一品なんだから!」
「・・わかったから、生肉で人を指すな。・・それで?普通の肉と何がどう違う」
「んーと、食べた方が早いんだけど・・あんたの場合は焼かせた方が分かりやすいかな」
「待て、俺はまだやるとは一言も・・」
「ちなみに老けた弟の方はのっけからこがして速攻1つ台無しにした」
「かせ」

あの音楽を想像しつつしばらくお待ち下さい。

「・・ん〜〜ナマね」
「レアだろう」
「悪いけどナマ。食えない事はないけど成功に近い失敗。
 でも一発でここまでやれるって事は、一応加減は掴めてるのね」
「ガサツなあいつとは違うだけだ。次」
「はいはい」

あの音楽を想像しつつしばらく・・(略)

「おぉ、だいぶ普通に焼けるようになってきた。さすがさすが」
「?普通という事はまだこれ以上があるのか?」
「うん、これはそれ以上のを作るための道具なんだから。ちょっとかわって」
「?」

あの音楽(略)
で、仕上げにあのファンファーレ。

「よっし上がり!これがこんがり肉G。普通のこんがり肉の3倍のスタミナが回復する優れもの」
「・・見た目があまり変わらん上に焼き上げの時間はさほど大差ないように感じたが・・」
「これがやってみないとわからないけど、普通とこげる合間のほんのちょっとの差でこうなるの。
まぁあたしは散々肉とは格闘したから目をつぶってても出来るんだけどね」
「・・・・(なんか言いたげな目)」
「はいはい、貸してあげるから好きなだけ焼きなさい」



凝り性で職人気質な若兄。
最初にG肉を焼き上げた時の感動はしばらく心に残ると思う。
ちなみに私が最初にこれ知ったのは訓練所の森と丘でした。





. 見た目は大人の子供ゲンカ  (青編滞在中の会話)

「おいバカバージル、ここにあるのはゆでタマゴか?」
「バカは貴様だバカダンテ。ゆでたまごだ。見て分かるだろう」
「・・分かるも何も透視能力でもない限りムリだろ。それよりカラむきはセルフサービスか?」
「普段きちんとしてくれる魔人がいないので今回はな(1つ取る)。
 あれはカラをむくのもそうだが花型や輪切りに加工するのがうまかった」
「そういやアイツがいないのなら食事の事情はそうなるか(同じく1つ取る)」
「ところでダンテ、お前は今それを持ってどうしようと考えている」
「アンタこそ、それを持ってなんでオレを睨む必要が?」
「・・・・(タマゴ片手に間合いを計る)」
「・・・・(同じくタマゴ片手に狙いを定めてる)」

「・・あのさ2人とも、やってる事は大体想像つくけど
 念のために聞くと何やってんだ?」
「いやなに・・カラをわるのにちょっとコイツの固いオツムを拝借しようとしてるだけだ」
「この何も詰まっていなさそうな頭とこれの強度がどれほどのものなのか実験を少しな」
「・・・うん、やりたいことはわかったから、2人ともおとなしくテーブルで割れよ」



お互いのデコで割ろうと静かにムキになる兄弟。
双子のくせに性格は違えど双子なのでまれに考える事がダブります。





. 土下座の準備は万端です  (青編の馬鹿ネタ)

「飛び道具?それってダンテさんみたいな銃のことか?」
「いや、それはこの国では確実に問題になると言うので
 威嚇専用で安全かつ殺傷力のないものを教えてもらった」
「?そんな便利なもの誰に教えてもらったんだ?」
「母さんがブラックと呼んでいる台所の魔人だ」
「・・変だな。ブラックそんなスキル持ってなかったのに」
「いやこれはスキルではなくピーナツがあれば可能だ」
「・・・・・・・・。あの・・まさかとは思うけどそれ、口でやり方説明してもらえるかな」
「まず皮のない無塩のピーナツを1つ鼻につめ・・」
「はいわかった。わかったから今すぐそれ頭から叩き出せ」
「?なぜだ。簡単かつ強力な威嚇効果のある・・」
「(にこやかにグーを握って)おこるぞー
「・・・ゴメンなさい」



わかる人がいるかどうか心配なネタ。
もちろん黒騎士も後で個別におこられました。






. ある意味青も預かり物だけど性格に難あり

「・・?母さん、なんだその生き物の群れは」
「・・え?まさか見たことないのか?子猫だよ。猫の子供」
「いやそれは分かるが・・まさかその数を家で飼うつもりなのか?」
「違うって。もらい手はもう決まってるんだけど飼い主の人が急用で
 2日ほど家をあけるっていうんでブラックが預かったんだってさ」
「・・・(遠巻きに見てる)」
「・・?もしかしてバージルさん猫嫌いなのか?」
「・・いや、そうではないが・・そんなに小さい生き物を見たのは久しぶりで」
「そうなんだ。あ、だとするとサマエルとかが喜ぶかな。
 ケルはまとわりつかれるのがイヤで逃げちゃったけど」
「・・・(遊んでもらってるのをじーと見てる)」
「(それを見て一匹差し出し)はい」
「?」
「見るだけじゃなくてさわるのも勉強だろ?」
「・・・(複雑な顔して受け取る)」
「どう?」
「(微妙な顔して)・・生あたたかやわらか毛深骨っぽい」
「・・そりゃ触った時の感触としてはそうだけど、もうちょっと他に感想は?」
「気を抜けば即座に死んでしまいそうなほどもろい生き物」
「・・・・。かわいいとかは?」
「かわ・・?」
「ほら、動物の子供とか散歩中の犬とか見てかわいいなーとか思わな・・
 いんだな。その不思議そうな顔からして」
「言葉としては何度か聞いたが、どこでそれを使えばいいのかまでは・・」
「えーっとそうだなぁ・・・あ、そうだ。この前本で読んだ事がある。
 人が何かをかわいいって感じるには、いくつかの条件があるんだって」
「条件?」
「まず小さい。丸っこい。ふわふわしててあったかい。
 動物の子供は大体それに当てはまるけど、ネコは大人でも子供でもその条件にあうだろ?」
「・・そうなるな」
「(ニコニコしながら子猫を撫でて)だからネコはかわいいってなるんだよ。
 あと太ってるネコもかわいいし普通の猫でもかわいいのがいっぱいいるし
 太ってるコーギーも柴犬もかわいいし虎の子供だって最初はすっごくかわいいんだぞ」
「(ちょっと考え込んで)なら母さんもそうなる」
「ハ?」
「(その頭を無表情で撫でて)俺よりも小さい、性格は丸いしここはふわふわしているし
 そばにいるとあったかい」
「・・・・・・・」
「全て問題なく該当する。だから俺からするならば母さんの方がかわい・・
 うわ!な!ちょっと待て何を!」



どう返していいかわからない腹いせとして
服の中にありったけの子猫を詰められましたとさ。


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