「・・なぁ少年、ジレッタイってのはどういう意味だ？」
「？物事がなかなか進まないとか
そこから先へ進展しないって事だけど・・」
「・・ふぅん、なるほど。言われてみれば確かにあってるな」
「何の話なんだ一体？」
「オレ達の関係がじれったい関係だって、クイーンがもらしてたんでな」
「・・！またあいつ変なこと教えて！」
「しかし・・・進展してないのは確かな話だな・・（意味ありげに見る）」
「！な・・なんだよ・・」
「ックク・・そう怯えるな。別に今のいきなりでどうにかしたりしないさ」
「・・・ダンテさん、俺がビクつくの見て楽しんだりしてないか？」
「ハッハ！ま、それもあるな。
いつまでたっても初々しい反応をしてくれるのは嬉しいもんだ」
「・・・（頭抱えて）だからどうしてこうダンテさんの血族ってのは
やたらと人を困らせるのに優秀にできてるんだ・・」
「いや、それが全部とは言い切れないだろ」
「へ？」
「あれだけ砂漠や穴ぐらを歩き回って
散々他人に踏まれて泥水を飲んだくせに
いつまでたってもそのカワイイ態度を改めないオマエにも責任が・・
（真空刃をぎりぎりかわして）おおっと！！」
「ない！！
可愛くもないしそんな責任もまったくない！！」
「ほめてるんだぜ？」
「寝言は寝てからにしろ！！」
「怒るなよ。それにオレだってこれでも色々と遠慮してやってるんだ」
「・・・・（かなり胡散臭そうな目）」
「信用しろよ。オレの経験からすれば火傷するくらいの熱情も悪くないんだが
誰かが先に入って暖まったベットの中みたいなぬるい関係も悪くないって事だ」
「・・わかりにくい例えだな。しかも想像次第でかなりはずかしいし・・」
「そうだな。・・もう少しわかりやすくすると・・、
（ひょいと手を取って指先にキス）」
「！！」
「こんな感じだな」
「・・・・（硬直中）」
「クク・・ホントに一々反応のカワイイヤツだな」
「・・・（赤くなったまま睨む）・・・」
「？どうした。殴らないのか？」
「・・いや、今ちょっと思ったんだけど・・
ダンテさんがこんな関係のままがいいって言うなら
俺ずーっとこんなささいな事にドキドキしっぱなしって事じゃないのか？」
「なんだ、じゃあもっと直接的で情熱的な表現の方がよかったのか？ん？」
「（思いっきり飛び退いて）よくない！！寄るなさわるなあっち行け！！」
「わかったわかった。さわらないし言えばどこかに行ってやるから
寄るなってのだけは勘弁してくれ」
「・・・・そういう変なところで謙虚なのはワザとなのか？」
「いいや、本心だ」
「・・・（睨んでる）・・・」
「ウソじゃない。だからそっちに行ってもいいか？」
「・・・・・」
「困った事にオマエの近くは居心地がよくてな」
「・・・・・」
「・・なぁ」
「・・・・・」
「ジュン・・」
「ああもう！！大の大人がそんな寂しそうな目で見るな！！
勝手にしろバカ！！
」
「・・（大股で近づいてちょっと強めに抱きしめた）」
「うわ！ちょっと何やって・・！」
「（満面の笑みで）勝手にしろって言ったろ？」
「・・っ・・こんの！やっぱりワザとじゃないか！」
「だからマジだっていったろ？
惚れてるヤツに拒絶されると誰だって切なくなるもんだ。違うか？」
「・・・・。・・・降参。俺が悪かったよ。だからとりあえず離してくれ」
「（離してから頭撫でて）よし、いい子だ」
「・・・もうどっちが子供なのかわかりゃしない」
「ま、こういう関係も嫌いじゃないさ」
「（まだ撫でられつつ閉口した）」
・・・ってな感じがぬるいのかなーとなんとなく思っただけで。
逃げる