「・・おいボス」

「・・・・・」

「・・なぁボス」

「・・・・・・・」

「・・・・ボス、いい加減そのガチガチの臨戦態勢をといてくれ。
 何も取って喰おうとしてるワケじゃ・・」

「(間髪入れずデスバウンド)」

「(ギリギリよけて)あっぶ・・!オイ!今間違いなく本気でやったろ!」

「仲魔内のケンカは禁止されているが、自己防衛は禁じられていない。
 次にそこから一歩でも動くならメギラオドンだ」

「・・何もそこまで根に持って警戒することはないだろう。
 たかがオマエの主人に軽くハグしただけの事じゃないか」

「・・百万歩譲って貴様のような男を雇い入れた寛大な主には可能な事としても
 元来お前を快く思っていない我らにそれを実行しようなど・・
 前々から熟知はしていたが貴様の神経は明らかにおかしい」

「そうか?マフラーやチキン、あとマウスも嫌がらなかったが」

「マカミは性格上の例外だ。フレスベルグは物怖じする気が足りぬだけ
 ピシャーチャは断るだけの勇気がなかっただけだ」

「・・最後のはシャレか?」

「(手加減無しのマハジオダイン)」

「あっつ・・!?コラ!予告と違う攻撃するな!」

「あれは動いた場合の警告で今のは完全な別件だ。
 ・・それよりも悪魔狩り、何をそれほどまでに意地になる。
 こちらがここまで拒否しているのなら素直に諦めるのが道理だろう」

「そりゃオレとしてもそこまで嫌がる相手にハグする趣味もないが
 アイツがこれくらいでみんなと仲良くなれるならすごく平和でいいのにな。
 ・・なんてのんきな顔して笑うもんだからな」

「・・・・」

「確かにオレはアンタ達に恨まれる理由がある。
 けどそれをいつまでも引きずってちゃアイツのためにもならないだろう」

「・・元はと言えば貴様のしでかした事だというのに・・物は言い方だな悪魔狩り」

「そう言うな。オレもあの時はアイツがあんなヤツだって知らなかったんだ。
 まぁそれと同時にアイツに影響されたってのも結構あるがな」

「・・・・・」

「いいじゃないか、ボス。ほんの一瞬だ。仲がよくなるかどうかは別としても
 たったそれだけでアイツの気が晴れるなら
 そんな一瞬くらいの我慢、安いもんだろう?」

「・・・(すんげぇ怖い顔して考えてる)」

「それとも偉大な大天使様は、オレと触れるのも許されてないのか」

「(音が出そうなくらい歯ぎしりして)・・な・・仲良く・・するかどうかは・・別として
 主の・・ためというならば・・・・・不本意だが・・仕方な・・」

「・・いや、妥協してくれるのは嬉しいんだがな
 まずその口から漏れてる血を拭いてくれ」

「・・・(ハトの刺繍したハンカチで口ふいて)
 ・・・まったく貴様は・・原案としての否定はせんが
 どうしてそんなろくでもない方法しか思い・・」

「(素早く間合いつめてぎゅうとした)」

「・・・
!?!

「ほら終わりだ。なんて事はない、簡単なもん・・」

「・・(口からごばと血吐いてどしゃと倒れた)」

即死級!?

「・・・(ゼエゼエしながら)・・・運良く・・食いしばりが・・・残っていなければ
 ・・・ストック送りだった・・」

「・・・そこまで露骨だと腹が立つ以前に尊敬できるぞボス」

「・・(たまたま通りかかって)うわミカ!?なんで血まみれ・・!
 こらダンテさん!一体何やったんだ!!」

「・・あぁ、いやな。前にオマエとハグした時
 全員にして回れば仲良くなれるかなって話があっただろう。
 それをちょっと実行してみただけなんだが」

「ミカにか!?」

「そうだが?」

「この・・!バカ!確かにちょっとは仲良くはなれるかも知れないけど
 こんなになるまで我慢させてすることじゃないだろ!!
 (背中さすって)ミカ・・ごめんな・・俺が不用意なこと言ったばっかりに・・!」

「・・・いや・・主は・・悪くはない・・
 過去の失態を捨て切れぬ・・私にも問題はあった」

「・・オイ、なんだかオレが悪者みたいなんだが・・」

「するのが悪いとは言わないけど!ここまでしてする事がいいとは限らない!
 そもそもミカはダンテさんに一回・・(手を止めて)・・・ん?」

「・・(小声で)・・チッ、もう気付いた」

「(手の先に当たった紙を剥がして)・・!!
 こん・・の!!しかもアンタ何やってんだーー(真空刃)!!」

「(逃げながら)ちょっとしたジョークもまじえないと芸がないだろ」

「ざけんなこの小学生!!アンタ一体いくつだ!!(追っかける)」

「・・?(血を拭きつつ落ちた紙を拾い上げる)」


『 蹴ってもいいよ 』


「・・・・・・(ぽろとそれを落として石化した)」




「(器用に逃げ回りながら)そうカッカするなよ少年。
 そもそもこんなのは背中に手を回せる時のジョークの基本だろ?」

ふざけんなーー!!





いーっぽすすんで3回バック転なダンテ。
ロボコッP2を思い出しつつ書いたネタ。

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